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アブガルシアのオールマイティ・ロッド

タトゥーラSVTWをワンシーズン使ったので、これに合うダブルハンドのロッドが欲しくなった。けれども、余っていたシングルハンドのロッドの為に買ったリールなので、贅沢は出来まいと我慢していた。また、ベイトフィネスについては、手を出してしまうとスピニングの出番が無くなりそうなので興味が無かった。

ところが先日、滅多に行かない実家近くの中古釣具屋に行ったら、アブガルシアのオールマイティ・ロッド、バスフィールドBSFC-652MLが新品で3千3百円で売っていた。ネットで6千円台の記憶があったので、これは買わないと損ということで速攻購入! 気が付いたらそこには、特段必要でない物に散財している自分がいた(笑)

ラベルには「ネコリグやノーシンカーリグ、小型のハードプラグを自在にキャストし操れます。ベイトフィネス用リールを使用すれば、フィネスな釣りも可能で・・・」と書いてある。

使ってみたら、ティップが柔らかくかなり先調子(ベントポイントがかなり先端より)で、確かに軽めのルアーを簡単に飛ばすことが出来る。何とか3.5gまで投げることが出来たが、オーバーヘッドキャストで上に向かって投げる感じで早めにリリースし、ティップを高い位置に保ったままフォロースルーしないと上手く飛んでいかない。多分ベイトフィネスのリールならもっと楽に投げられると思うが・・・

ティップ部 上:バスフィールドML 下:バスパラM

バット・グリップ部 上:バスフィールドML 下:バスパラM

バスフィールドのティップ部は張りがある柔らかさでベリー部は硬め。グリップエンドの長さはパスパラより見た目が若干短いが、この若干が持ってみるとかなり短く感じる。そして、グリップがバスパラより太いので右手に力を入れ易く、全長も若干短いのでシングルハンド(バックハンド)でも楽にキャストできる。
また、ベントポイントが先の方にあるので、力を込めてぶん投げるキャストには向かない。力を入れずに手首を使って素早く振るのがコツで、具体的には肩を使わず(バックスイング時に右手を後ろの方に持っていかず)に右手のトリガーを中心にロッドを回す感じで左手(グリップエンド)を引くと楽に投げることができる。要するにティップの先端が直線的に移動するように投げる。フライキャスティングと理屈は同じだ。

パスパラの方は右手のグリップが細いので、自然と左手(グリップエンド)を使う投げ方になる。レギュラーテーパーなのでベリー部がしっかり曲がり、グリップエンドが長いので左手を引く力が十分に伝わってくれる。大体10~12g以上のルアーであれば、バスXのリールで思いっきりぶん投げてもバックラッシュしない。

キャスティングフォームはバスフィールドと大体同じだが、扱うルアーの重量の違いで投げ方が少し変わる。バスパラは比較的ゆっくりとバックスイングしてから前方へのスイングの切り替えの瞬間に思いっきりパワーを乗せてやると気持ちよく飛んでいく。実にスカッとする! ただし、リーリング時はロッドに角度を付けてやらないとグリップエンドがお腹に当たる(腹が出てなくても)。

また、どちらにも言える事だが、肩を使う投げ方をするとコントロールが難しい(狙った所に落とせない)し、ルアーによっては姿勢が安定せず飛距離が出ない。そして何よりも(私の場合は)疲れる(笑) 

ティップの先端が直線的に移動するようにスイングすれば、リリースポイントがズレたとしても飛んでいく方向はそんなにズレない。オーバーヘッドでもサイドキャストでも理論上は狙った所に飛んでいく。また、ミノーなど姿勢を崩しやすいルアーもラインと一直線を保ったまま飛ぶ(ヒラヒラしない)ので飛距離が長くなる。

スイング時のバット、ベントポイント、ティップの位置(これらにはルアーの重さ、スイングスピード、リリースポイントも関係する)がイメージ出来れば、あとは自分に合った投げ方をすればいい!

例えば海などで7フィート以上のベイトロッドを使う人の投げ方を見ると、殆どが肩を使って高い位置でスイングしている。ただし、リリースポイントとスイング終了時のティップの高さ位置はほぼ同じである。つまり、ティップ先端の軌道は円弧でななく直線に近いということ。(やったことは無いが、多分そういうことだと思う。)

バスフィールドBSFC-652ML 繋ぎ目の印

補足だが、バスフィールドBSFC-652MLには繋ぎ目の印が付いている。自分が買ったものはガイドの位置とほんの少しだけズレていた。安い理由は展示期間が長かった為だと言っていたが、目視してガイドのズレもちゃんと説明してくれたので納得して購入した。

※追記

バスフィールドでバックハンドキャストする場合、先調子なのでベリー部の反発力を利用できない。レギュラーテーパーのロッドのように力を入れてバックスイングするとティップ部がしなりすぎて、フォワードスイングへの移行時に荷重が抜けてバックラッシュし易くなる。所謂フライキャスティングで言うテーリングと同じことがを起こる。上手くキャスティングするには、バックもフォワードもゆっくり大きくスイングする必要がある。繰り返しになるが、上記に述べたようにティップの先端がが直線的に動くようにする。

また、フリップキャストも試してみたが、私にはできそうになかった。レギュラーテーパーでMLかL以下の柔らかいロッドがやり易いと思う。

アブガルシア(Abu Garcia) バスフィールド BSFC-652ML 1443258

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